世の中のサービスは大きく分けて3種類あります。
「BtoB」と呼ばれる企業が企業にモノ・サービスを提供する形と、「BtoC」と呼ばれるECサイトに代表されるような企業が消費者にモノ・サービスを提供する形、さらに数年前にメルカリが台頭し活況している「CtoC」と呼ばれる形です。
それぞれ最終的には、「人」が必ず意思決定することに変わりはありませんが、有効なマーケティングは変わってきます。
本日は、3種類の中でもBtoBとBtoCの違いについて私なりの考えを、今回はBtoBに主眼を置いてお話したいと思います。
BtoBとBtoCの決定的な違いは?
私はBtoB、BtoCどちらのマーケティングにも関わったことがありますが、その決定的な違いは「人」にあると考えます。
BtoCの場合は、モノの購入やサービス使用を決定するのは本人ないし、家族に相談する程度です。しかし、BtoBの場合は、会社にもよりますが意思決定者はより複雑です。
BtoBの場合は、意思決定に至るまでの道のりを深堀りする必要がある
例えば、とある営業支援ツールを導入したいと現場担当者が考えます。いくつかの候補を絞り込み、問い合わせをし、さらに打ち合わせの場を設け、各ツールのメリット・デメリットをまとめることになるでしょう。
その後、課長級や部長級に社内プレゼンなどを行い、導入の是非を仮決定し、最終的には部門の責任者(役員など)まで稟議を上げる必要があります。
この際に重要なのは、より上のレイヤーに行けば行くほど数値でベネフィットを示す必要があるということです。
企業の上層部は何らかの数値を創出することを求められています。よって、入り口であるLPなどのWebサイトでは現場担当者向けとなりますが、リードを獲得後を見据えて導入までのストーリーを深堀りして設計する必要があるでしょう。
設計の際は、ゴールを契約や契約後の継続まで見据えて考える必要があります。そのストーリーは、感情に訴えるというよりも、よりロジカルさが求められることになるでしょう。
BtoBとBtoCの集客に関する違い
私自身は集客はBtoBでもBtoCでも基本は変わらないと思います。
顕在層であるいわゆるピラミッドの頭頂部から刈り取っていくという形です。
しかしBtoBの場合は業界や商材によって、特化された広告媒体が存在することがあります。費用対効果的にはリスティング広告やFacebook広告のほうが良いかもしれませんが、それだけではすぐに数的な限界がきます。
その際に、業界や商材に特化した広告媒体を利用することになります。
特に使えるのは比較やまとめて資料請求する型の広告や、ターゲットを明確に指定できる広告です。
前者はアイミツに代表されるようなサービスで、後者は
特にユーザー情報を元にしたサービスやユーザーの行動履歴を元にした広告などがあります。
BtoBで有効な広告は?
私の個人的な経験則ですが、アイミツのような比較される要素が強い広告はCPAが高くなる傾向にあると考えています。どんなサービスであれ、指名顧客以外は比較はされるでしょうが、このタイプの広告の場合はその要素が顕著に出て契約までの道のりが遠いというケースが多かったです。
それに反して、リスティング広告やFacebook広告、その他ターゲティング型広告は自社LPもしくはサービスサイトで一定の納得を頂いてからお問い合わせを頂いているので、その分契約までの道のりはやりやすいケースがありました。
特に顕在層を刈り取りきってからは、ターゲティング型の広告をうまく使えるかが鍵になります。
自社商材のターゲットユーザーをより深く知り、どのような設定で広告を出稿するかが広告効果を左右します。
例えば、一定の業種でよく使われるサービスであれば、その業種のユーザーに絞った広告を配信できる媒体を利用することが効果的です。
もちろんLPOなどを最低限行っていることを前提としていますが、一定値まで上がったCVRをさらに上げる労力と効果的な広告媒体を新規導入する労力、そして費用対効果を考えると広告媒体の新規導入を優先するのが良いと私は考えます。世の中には様々な広告で溢れています。その情報収集もWeb担当者の仕事と言えるでしょう。
BtoBとBtoCの違い まとめ
- 「人」が意思決定することに変わりない
- ただし意思決定までのプロセスが大きく異る
- 意思決定がされるまでのプロセスを考えたマーケティング設計が必要
- 顕在層や潜在層に向けた広告をうつという考えはBtoCと変わらない
- BtoBはよりターゲティングが重要となる