2026年5月6日更新
SEOや広告によって自社サイトへのアクセス数が増えても、訪れたユーザーをしっかり受け止めるページがなければ意味がありません。お問い合わせや商品購入といった目的(以下「目的」)につなげるには、受け皿となるページの質が重要です。本記事では、そのページ・コンテンツの作り方を解説します。
自社サイトのページの種類と役割
サイトマップを設計する際、各ページには大きく3つの役割を割り振ることができます。ページによっては2つの役割を兼ねる場合もありますが、基本となる3種類の役割は以下のとおりです。
1. 集客を役割とするページ

SEOを意識したサイト構成を前提とします。理想的なSEO構成はツリー状になっており、各ディレクトリにはカテゴリに沿ったページがまとまって格納されています。各ディレクトリにはターゲットキーワードが設定され、その複合ワードが個々のページに割り当てられます。
例えばアパレルのECサイトであれば、「Tシャツ」というディレクトリの中に「長袖のTシャツ一覧」と「半袖のTシャツ一覧」というページを設けたとします。このとき「長袖のTシャツ一覧」ページは「Tシャツ 長袖」というキーワードで検索上位を狙うことが目的となります。
こうした集客ページを作る際の核心は、「そのキーワードで検索するユーザーは何を求めているのか」という問いに答えることです。ユーザーの検索意図に応えるページを作ることで、自然と集客力のあるページが完成します。
2. 目的達成へ誘導するページ

集客ページや広告で集めたアクセスを、実際の目的達成へと導くページです。自社サービスの強みを伝えるページ、商品紹介ページ、購入までの流れを説明するページなどがこれにあたります。
このようなページを作るうえで最も重要なのは、「お客様を知ること」です。目的達成の障壁は何か、ユーザーが知らなければ行動できない情報は何か、そういった視点でコンテンツを設計します。そこで役立つのが「ペルソナ」と「カスタマージャーニーマップ」という考え方です。
- ペルソナ:ターゲットユーザーの年齢・性別・趣味・嗜好などを具体的に設定し、ユーザー像を明確化することです。
- カスタマージャーニーマップ:そのペルソナが目的達成までにどんなステップを踏み、各段階でどのような感情を抱くかを仮説として洗い出し、必要なコンテンツや課題を整理するものです。
【現場の注意点:作って満足しないために】
ペルソナやカスタマージャーニーは「作って満足してしまう」のが現場のよくある失敗です。「営業担当者へのヒアリングや、実際の顧客アンケートをもとに作る」といった、地に足のついた実践的なアプローチを取り入れましょう。
【マイクロコンバージョンの設計】
また、受け皿ページではいきなり「購入」を狙うだけでなく、「資料ダウンロード」や「動画視聴」といったマイクロコンバージョン(中間目標)を配置する重要性も忘れてはいけません。前回の「集客編」でお伝えした通り、ここで得たデータをAI広告への学習シグナルとして連携することが成果の鍵になります。
3. 広告用ページ(LP)

最後は、いわゆるランディングページ(LP)です。各種広告から誘導するにふさわしいページを用意する必要があります。例えば検索連動型広告であれば、出稿しているキーワードに合ったLPを作成することが基本です。
一般的にLPは1ページ完結の縦長構成が主流です。これは離脱率を下げるなど、長年の試行錯誤から導き出された結論です。LPには定番の構成があり、次の流れが「鉄板構成」とされています。
- 誘起(ファーストビュー):商品の概要、強み、使うとどうなるかを伝え、離脱させずに興味を引く
- 結果:自社商品・サービスを使うとどのような成果が得られるかをPRする
- 証拠:その結果がなぜ実現できるのか、根拠を示す
- 共鳴:実際のユーザーの声を掲載し、共感を生む
- 信頼:メディア掲載実績や受賞歴など、第三者からの評価を示す
- ストーリー:商品誕生の背景や製造工程など、感情に訴えるコンテンツを届ける
- クロージング:キャンペーンや期間限定特典など「今行動する理由」を提示する
ただし、商材が変われば顧客も変わります。この鉄板構成はあくまでも出発点として活用しつつ、先述のカスタマージャーニーマップをもとに「自社のお客様にはどんなLPが必要か」という視点を忘れずに制作することが大切です。LPはカスタマージャーニーマップに近い発想で、1ページの中でユーザーの感情の流れを意識しながら設計するとより効果的です。
まとめ
- ページごとに役割(集客・誘導・LP)を明確に分けて設計する。
- ペルソナ作成時は営業へのヒアリングやアンケートをもとに作るなど、作って満足してしまう失敗を防ぐ。
- 資料ダウンロード等のマイクロコンバージョンを配置し、AIへのシグナル連携を見据える。
- 広告用LPは鉄板の7ステップ構成を参考にする。
- すべての前提は「お客様目線」。自社の状況に合わせて柔軟にカスタマイズすることが重要。