中小企業の追客(基本はメルマガとリタゲ)

SEOや広告で集客を行い、ある程度ユーザー数が増えてくると次に重要になってくるのが追客です。
大企業などではいわゆるMAなど最新サービスを使う予算もあるかと思いますが、中小企業では難しい場合がほとんどかと思います。
そこで、本記事ではそういったサービスを使わない追客方法を紹介していきたいと思います。

基本はメルマガ・リターゲティング広告

見出しの通りなのですが、基本的にやることはメールマガジンを利用した追客と、検索連動型広告やディスプレイ広告によるリターゲティングになります。

メールマガジンは、ECサイトであれば一度ご購入頂いているお客様、その他のサイトであればお問い合わせを頂いている、もしくはメルマガ登録などを行っていることが条件となります。

リターゲティングにしろ一度接点を持ったユーザーなので、購入やお問い合わせ完了(以下コンバージョン)に近いユーザーと言えるでしょう。この追客からのコンバージョン数を徐々に増やしていくことは、毎月の目標達成数の到達を容易にしてくれます。

まだまだ効果はあるメルマガ

メールマガジンはもう終わった媒体なのでは?と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。LINEなどのメッセージアプリが全盛の時代ですが、まだまだECサイトでもサービスサイトでもメールアドレスの登録を必要とするサービスが多いことを思い出してください。

読者様も確かにLINEなどよりはメールを見る機会は減っているかもしれませんが、まだまだメールをチェックすることはあるはずです。
では、どのようなメールマガジンが効果的なのでしょうか?

件名が命。試行錯誤し最適化する

メールマガジンを運用する上で大事なのは、やはり件名です。
そのメールを開くか開かないかは、件名でユーザーの興味をどれだけ惹けるかにかかっています。
ここでも別記事で紹介したペルソナやカスタマージャーニーマップが役に立ちます。ターゲットとしているユーザーは何を求めているのか、どのような件名ならメールを開いてくれるのかを考えて件名を決めてください。

目次も重要。効果測定も出来る範囲で

次にメールマガジンの内容です。
リード文も軽視できませんが、読者がそのメールを読むか読まないか決めるのは目次でしょう。
このメールに読者の興味があるものがあることを件名と連動して知らせます。

またHTMLメールであれ、テキストメールであれ読みやすい装飾にするのはもちろん必須です。
そして重要なのが効果測定をすることです。

この効果測定をしないと、いくらメールマガジンを送っても良いのか悪いのか判別が付きません。
メールマガジンの効果測定をするツールは色々ありますが、最低限やらなければ行けないのはGoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)を使った測定です。

メールマガジンに掲載するリンクにパラメータを付けることで、どのメールマガジンからどのくらいのアクセスが来てどのくらいコンバージョンしたのかがわかるようになります。(要グーグルアナリティクス導入)
リンクにパラメータを付けるには、以下のサイトでつけることが可能です。

■Campaign URL Builder
https://ga-dev-tools.appspot.com/campaign-url-builder/

英語のページが出てきますが、下記の画像のように半角英数字で入力すると勝手にリンクが出来上がり、非常にカンタンです。

Campaign Sourceにはメールマガジンの種類を、Campaign Mediumはメールマガジン、Campaign Nameにはキャンペーン名を入れると良いでしょう。
このリンクを使用することで、グーグルアナリティクスの集客画面で効果測定が可能となります。

このように効果測定の体制を確立し、メールマガジンを定期的に発行→効果検証→内容やレイアウトなどの改善→効果検証を繰り返し、メールマガジンの最適化を図っていくのが定石と言えます。

適度にリターゲティング広告を

検索連動型広告などGoogle広告やYahooの広告を運用しているのであれば、すぐにリターゲティング広告を運用することができます。
ターゲット設定を一度自社サイトに来たことのあるユーザーに設定して、リターゲティング広告専用のキャンペーンを設定しましょう。

ここで重要なのは広告内容やバナーやテキストのクリエイティブなのはもちろんなのですが、配信する頻度も重要です。あまり過度に追いかけすぎるとユーザーに嫌悪されます。読者様も経験があるのではないでしょうか?しつこく追従してくるバナーや動画を。

なので、適度な頻度でリターゲティング広告を運用することをおすすめします。
もちろんここでも、効果検証は必須です。

その他手段と効果測定

LINE@への登録をしていただいたユーザーへの投稿やSNSへの投稿もメールマガジンの運用方法を応用することで可能でしょう。
重要なのは、ここまでのすべての手段に共通することですが、KPI(ケーピーアイ)という概念を利用することです。

効果測定にはKPIを設定する

KPIとは、Key Performance Indicatorの略です。
どのようなことを意味するのかというと、コンバージョンに至るには何がどのくらいの数必要なのか?ということです。

例えばメールマガジンであれば送信数が10000通で、開封率20%で、クリック率が5%、コンバージョン率が1%とします。(計算しやすい数値にしています)
この場合、開封したユーザーが2000、クリック数が100、購入数が1となります。

購入数の目標数を5に増やす目標があったとき、その目標を達成するには送信数、開封率、クリック率、購入率のいずれかを改善する必要があります。KPIとはこの「送信数、開封率、クリック率、購入率」といった目標を達成する上で、その達成度合いを計測するための指標を指します。

一番わかり易いのは、目標を達成するためにはコンバージョン率を5%に改善すれば目標値を達成できる。ならば、コンバージョン率を改善する施策でメールマガジン会員限定のキャンペーンを実施しよう。という施策を企画→実施→検証することです。このとき、想定通りコンバージョン率が5%になっても、クリック率が悪化して目標達成できなければ、今度はクリック率改善施策を企画します。

このように目標を達成するための指標となる数値は、どの分野でも使える概念なので、なにかを考えるときに応用することをおすすめします。

中小企業の追客 まとめ

  • 基本はメルマガ・リターゲティング広告
  • メルマガは件名・目次・内容が重要
  • リターゲティング広告は適度に
  • どの施策でも必ず効果検証を
  • 運用する際はKPIを設定